<高校野球・春季九州大会:九州国際大付2-1興南>◇23日◇決勝◇沖縄・北谷公園

 九州国際大付(福岡)が興南(沖縄)に延長10回サヨナラ勝ちし、初優勝を果たした。福岡勢の大会制覇は昨春の福岡工以来。九州国際大付は1点リードされた9回に河野が同点適時打。10回1死満塁から槙本の中飛で試合を決めた。

 強打が看板の九州国際大付が、2投手の継投で2-1の接戦をものにした。若生監督は「打撃のチームなのに。きょうは投手がよく頑張った」と選手をねぎらった。

 初戦はセンバツVの清峰(長崎)を12-2のコールドゲームで一蹴(いっしゅう)。続く準々決勝もコールドゲーム勝ちするなど、打線はもともと全国レベルだった。それだけに課題は投手陣だった。

 昨秋の九州大会では納富が準々決勝で打たれ、センバツ切符を逃した。今大会は準決勝で槙本-納富のリレーで無失点、この日も宮崎と納富が1失点で踏ん張った。特にエース納富は4回からリリーフし、7回を無失点と勝利を呼び込む活躍。「無失点でいけば打線が点を取ってくれると信じていた」と昨秋の悔しさを晴らし、満足げだった。

 投打がかみ合って九州を制した。夏は、校名が八幡大付だった1982年(昭57)以来となる甲子園出場へ期待が膨らむ。指揮官は「他校から研究されるから、それ以上に研究しないと」と表情を引き締めた。納富は「最終目標は甲子園。この優勝におごることなく頑張りたい」と力強く誓った。