<高校野球:アジアAAA選手権>◇27日◇予選リーグ3日目◇ソウル・木洞野球場

 【ソウル=亀山泰宏】雨のためサスペンデッドとなっていた全日本高校選抜(関東選抜)の台湾戦が行われたが、日本は0-4で2日がかりの初戦を落とした。ナイターでの韓国戦も9回2-3とサヨナラ負けし2連敗。予選Aグループ3位として28日の準決勝で台湾と戦う。高校通算69本塁打の筒香(つつごう)嘉智三塁手(3年=横浜)がプロ希望を正式に表明した。

 高校球界屈指のスラッガー筒香が、プロ志望を正式に表明した。「親には好きにしていいと言われてるので、監督と部長と相談します。(プロ志望届は)出すと思います」と明言。7月26日、神奈川県大会の準々決勝で横浜隼人に敗れた際に「プロに行きたい」と希望を口にしていたが、韓国で卒業後の進路を明言した。

 すでに地元の横浜がドラフト1位指名候補としてリストアップしている。筒香以外にも関東地区の有力選手が出場しており、阪神、オリックス、ソフトバンクのスカウトが視察。アピールには絶好の機会だが「将来的に日の丸を背負うことは、夢というより目標です」と目を輝かせた。

 この日行われた2試合で、期待された通算70号は出なかった。台湾戦では4打数1安打、続く韓国戦では3打数1安打1四球2三振。「慣れれば大丈夫。不安はないです」と言うように、台湾戦の第2打席にフェンス手前までの大きな中飛を放った。「こすってなければ完ぺきにホームランでした」と振り返った。

 県大会敗戦後、1週間ほど和歌山の実家に帰省したが、休まずに体を動かした。神奈川に戻ると毎日母校の練習に顔を出し、渡辺元智監督(64)からは「スイングはインサイドアウトを意識しろ」と、プロ入りに備えて木製バット対策のアドバイスを受けた。県大会後、「もう少しごつくしたかったので」と言うように3キロ増えた。「ハマのゴジラ」はさらなるパワーアップをもくろんでいる。