<秋季高校野球宮城県大会:東北10-3一迫商>◇初日◇19日◇宮城・愛島球場ほか◇1回戦

 今夏甲子園16強の東北が10-3で一迫商に逆転勝利し8回コールド発進した。怪物1年生・上村健人一塁手が5打数4安打2打点で勝利に貢献。投げては公式戦初登板で2回2安打無失点と好投した。

 「態度は高校4年生」と我妻敏監督(27)が評する怪物1年生・上村が2季連続甲子園へ東北ナインを引っ張った。0-2で迎えた1回裏1死一、二塁から中越えの2点三塁打を放ち同点。4安打中2安打が三塁打に上村は「自分でもビックリです」と笑顔だった。

 好調には理由がある。今夏甲子園で登板した佐藤朔弥、清原雄貴、高橋信也ら3年生が普段の練習で打撃投手を務め「良い球が見られてます」と上村。7回からは公式戦初登板。「気が抜けてました」と、いきなり2安打を浴びたが、その後ピシャリと抑え「プレッシャーはなかった」と1年生とは思えない貫禄(かんろく)だった。

 一方チームにはこの日、太鼓をたたき応援した佐野太地(3年)は「試合慣れしてない」と辛口。我妻監督は「サインミスが多い。野球になってない」と課題を挙げた。【三須一紀】