<高校野球・秋季中国地区大会>◇24日◇1回戦◇米子市民ほか

 広島勢が幸先の良いスタートを切った。中国地方16校(開催県の鳥取4校、他県各3校)による秋季中国大会が開幕。広島2位の新庄は登田悠里(2年)波多野雄大(1年)の両右腕の完封リレーで鳥取中央育英(鳥取4位)を2-0で下した。広島1位の広陵、同3位の崇徳は25日に初戦を迎える。

 広島県北部の星・新庄が、悲願の甲子園出場に一歩近づいた。相手エース渡辺の前にわずか3安打。苦しみながらも奪った2点を、登田-波多野の完封リレーで守り抜いた。接戦を制し「大井を含め、うちの3投手に差はない」と迫田監督。夏の県大会では144キロ右腕・六信を擁したが、開幕戦で盈進に敗れる短い夏だった。

 先発の登田は「六信さんはすごい投手。背番号1は重いですが、バックを信頼した」。尊敬する先輩がスタンドで見守る中、最速124キロの下手投げでコースを付いた。6回から登板の1年生・波多野は「2人の先輩は頼もしい」と言う。この日出番はなかったが、抑えに速球派の大井が控える。「うちは2、3点勝負」と迫田監督。大黒柱から3本柱に衣替えした新庄が、安定した投手力で聖地を目指す。【佐藤貴洋】