<高校野球:秋季東海大会>◇10月31日◇準決勝◇愛知・岡崎市民

 夏の甲子園覇者・中京大中京(愛知1位)が兄弟校の三重(三重1位)を5-3で破って決勝に進出、来春センバツ出場を確実にした。3年連続出場となる来春は、同校72年ぶりの「甲子園夏春連覇」の偉業に挑む。大垣日大(岐阜1位)も中京(岐阜3位)を3-2で下し決勝進出。こちらも3年ぶりのセンバツ出場が当確となった。

 最後にたっぷり冷や汗をかいた。3点リードで迎えた9回裏。中京大中京が三重の猛反撃に遭った。1点を返され、なおも2死二、三塁と一打同点のピンチ。2番地主の痛烈な打球が遊撃を襲う。同点か-。その瞬間、遊撃手の川本がキャッチした。夏春連続出場を確実にする1勝は、日本文理(新潟)の猛追を、最後は三直で逃げ切った夏の甲子園決勝を思い出させた。

 大藤監督は「甲子園のトラウマが…。いいかげんにしてほしい、と言いたいけど勝てばいい。よくやってくれた」と苦笑いした。三重とは同じ学校法人「梅村学園」で、ユニホームのデザインもほぼ同じ。夏の王者が兄弟校相手に試合巧者ぶりを見せつけた。5回に四球と敵失につけ込み一挙3点。7回に1点差とされたが、8回に8番川本が中前適時打、9回に2番岩月が左越え適時二塁打を放ち、着実に1点ずつ加えた。

 日本一の“代償”で新チームの立ち上げが遅れたが、先輩の力を借りて急成長した。特に前チームのエース堂林翔太(3年)の助けが大きかった。この1週間でドラフト会議前日の10月28日も含め3度打撃投手を買って出てくれた。打たせて気持ち良く試合に臨めるムードを作るのではなく、真剣勝負。レギュラー陣もピシャリと封じられたが、それで一気に引き締まった。磯村主将は「多い日は300球くらい。真剣に投げてくださった。堂林さんの気持ちが、力になりました」と感謝した。

 「日本一」のバトンを夏春連覇につなげる権利を手に入れた。「目標はもちろん優勝しかありません」と磯村は言う。まずは1日の決勝で東海の頂点を獲りに行く。【八反誠】