<明治神宮大会:大垣日大10-9東海大相模>◇19日◇高校の部決勝◇神宮
東海大相模(関東・神奈川)が大垣日大(東海・岐阜)に敗れた。プロ注目右腕、一二三(ひふみ)慎太投手(2年)が痛恨のボークで決勝点を献上し、初優勝を逃した。
強く振った一二三の右手に、ボールは残ったままだった。9-9で迎えた9回無死一、三塁、カウント2-2。勝負球を投じるはずが、軸足が雨でぬれたプレートで滑り、バランスを崩した。そのまま投球動作に入ったが「あのまま投げたら暴投になった」とボールは握りしめたまま。珍しいボークで、三塁走者が決勝のホームを踏んだ。二転三転した雨の決勝は、無情な結末で幕を閉じた。
関東大会以降、前日の準決勝まで6試合50イニングを1人で投げ抜いた。前夜、門馬敬治監督(40)に「行けます」と先発を直訴したが、この日の朝、先発回避を告げられた。門馬監督は「勝ち進むには第2、第3の投手が必要。うちはもう1人育てたい。決勝という舞台で、あえて江川を先発させた」と説明した。
一二三は2点差に迫られた8回1死一、二塁から登板した。逃げ切るはずが、暴投後の2死二、三塁から左前に同点適時打を浴びた。高めに浮いた138キロ直球だった。最速は142キロ止まりで「ボールがぬれて力を入れると滑った。雨の中でどれだけ投げられるか」と、来春までの課題に挙げた。準決勝の帝京戦で自己最速タイの149キロを出した。「来年の春には150キロを投げたい」と甲子園での大台超えを誓った。【前田祐輔】

