第83回選抜高校野球大会(甲子園)に出場する昨夏甲子園8強の九州学院(熊本)は21日、大阪・堺市の大商大堺の室内練習場で調整した。昨夏から4番に座る萩原英之内野手(2年)は、チーム打撃に徹する覚悟だ。昨夏の甲子園3回戦の鹿児島実戦で、1年生の4番打者としては83年PL学園清原和博以来の本塁打を放った。「あれでへんなプライドを持ってしまった」。長打を狙うあまり打撃不振に陥り、秋の公式戦打率は2割1分4厘。「お前は勘違いしているんじゃないのか」。坂井宏安監督(53)の言葉で目が覚め、打撃浮上のきっかけをつかんだ。

 今月の練習試合4試合で本塁打はないが、こだわりはない。2度目の甲子園も4番として臨む。「春は本塁打ではなく打点を狙います。勝つための4番になりたい」。4日目の国学院久我山戦に向け、決意を語った。【前田泰子】