<高校野球春季北海道大会:北海学園札幌9-2札幌国際情報>◇11日◇札幌地区1回戦◇円山

 3季連続の全道出場を目指す北海学園札幌が、札幌国際情報を7回コールドで下し好スタートを切った。7回を3安打2失点5奪三振で完投した尾山将悟(3年)にはプロ8球団のスカウトが集結した。身長185センチ、体重80キロの恵まれた体格。直球は最速で140キロを記録した右腕に熱視線が送られた。

 厚田村(現石狩市)が生んだプロ注目右腕だ。4人兄姉の末っ子。兄2人の背中を追うように小学3年から野球を始めた。厚田中時代に全道大会の経験はなかったが、甲子園を目指し同校の門をたたいた。高校では1年春からベンチ入りし、秋には背番号1をつけた。着実に実力を伸ばし、注目される存在になった。今年の冬は学校の周りなど、毎日10キロのランニングを続けてきたが、4月末にはインフルエンザを発症。試合直前だったが、何とか間に合わせて初戦突破した。

 ネット裏で視察した巨人の大森スカウトは「夏にかけてフォームの力強さが出てくればもっとスピードも出るだろう」と評価した。尾山が「まず春は全道に行って、夏につなげたい」と、チーム3季連続の全道へ導く。【木下大輔】