＜高校野球春季岩手県大会：釜石６－５高田＞◇１２日◇沿岸南地区１回戦◇住田町運動公園野球場

　春季高校野球の岩手県大会沿岸南地区予選が１２日、住田町野球場で始まった。部員３２人の３分の１以上が東日本大震災の津波で自宅を失った釜石は、同じく壊滅的被害を受けた高田に延長１０回、勝ち越して競り勝った。釜石の４番前川昭平右翼手（２年）は８回に公式戦初本塁打となる３ラン。自宅が流されても、野球を続けさせてくれた母育美さん（３９）に「やったよ」とボールを手渡した。

　東北地方の春季高校野球は宮城、福島県大会と東北大会が中止。岩手県の三陸地方では４～８日まで久慈地区大会が行われ、久慈東と久慈が１９日開幕の県大会進出を決めている。