<高校野球春季青森県大会:青森山田7-0三沢>◇29日◇決勝◇八戸市長根公園野球場

 青森山田が三沢を下し、3年ぶり8度目の優勝を飾った。エース佐藤大輝(3年)が7安打10三振1四球で完封。打線も後半、集中打が出た。

 佐藤がエースの意地を見せた。三沢を散発7安打に抑え、三塁を踏ませないピッチング。準決勝まで2試合は中堅手でもある山崎晃大朗(3年)が連続完封していた。「山崎に助けられていた。今日は恩返し。自分も負けられないという気持ちもあった」。

 183センチ、79キロの大型本格派右腕。1年生から期待されていたが、それに応える実績は挙げられなかった。最後の年の春、しかも決勝で好投を見せた。打撃に関しては評価の厳しい渋谷良弥監督(64)も「佐藤と山崎、2人の成長は大きい」と頼もしそうだ。

 例年、春の東北大会で力をつける青森山田。「東北大会がないのは痛いが、仕方がない。夏までどうチームを持っていくか」。渋谷監督は優勝より今後へ目を向ける。今後は東北や関東の強豪との練習試合で、2年ぶりの夏のV奪回へ実力を蓄える。