<高校野球西東京大会:明大中野八王子7-1大成>◇14日◇1回戦

 巨人などでプレーした大森剛氏(43=現巨人育成部ディレクター)の長男で、明大中野八王子の大森雄貴外野手(3年)が、大成戦に「5番左翼」で先発し、2打数無安打3四死球だった。朝には学校で早出特打ちを行い、柵越え1本。気分よく試合に臨んだが、内野ゴロ2つ。「力んでしまった」と反省した。石田高志監督(47)は「今日はオヤジに怒られるんじゃないかな。『思い切り振れバカヤロー』と言ってやります」と辛口ゲキを飛ばした。

 肝心の打撃はいまひとつだったが、5回無死の守備では、左前の打球をダイビングで好捕した。「絶対に捕れると思って突っ込みました。守備は先発で一番下手ですけど」という男が、まさかの?

 好プレーを見せた。チームは7-1で快勝したが、大森の目標はまだ先にある。「父の背中が語ってます。『甲子園に出ろ』って」。高松商(香川)で甲子園の土を踏んだ父に続けと白球を追う。

 ◆大森剛氏コメント

 高校3年間、野球を続けてくれて感謝の気持ちでいっぱいです。「プロの2世」というと野球をやることに抵抗もあるだろうに…。勝つ、負ける以前に、それがうれしい。