花巻東(岩手)が順調だ。12日、一時帰郷前の最終戦で報徳学園(兵庫)に7-0で快勝。先発の大谷翔平投手(2年)は最速こそ144キロだったが「最初は抜け球が多かった直球が安定してきた。バランスが良くなっている」と4回を無安打無失点で締めた。4回の第3打席で右肩甲骨に死球を受けて肝を冷やす場面もあったが、ドジャースのホワイトGM補佐、日本ハム加藤スカウトの視察を受けながら上々の仕上がりを見せた。

 大谷は8日の対外試合解禁後、東大阪大柏原、東洋大姫路(兵庫)と今回の3試合に登板。計11イニング無失点で、内容も3安打12三振8四球とまずまずだった。何より「実戦で投げる疲労感は(昨秋)味わえなかった感覚。うれしかったし、関西勢をゼロに抑えて自信になった」と喜んだ。

 バスで14時間かけて花巻に戻り、15日に再び関西に入る。大谷は16日の龍谷大平安(京都)と17日のPL学園(大阪)戦で連投し、最終調整。登板イニングを6回程度に伸ばして21日の開幕に備える。【木下淳】