<春季高校野球北海道大会:函館大有斗6-4知内>◇22日◇函館地区代表決定戦◇オーシャン

 函館大有斗の先頭打者、平野功基遊撃手(3年)が、知内戦で公式戦初本塁打を含め、5打数5安打2打点と大暴れした。7回には好走塁で決勝点となる5点目のホームを踏むなど、切り込み隊長としての役割を果たし、チームを4年連続の全道に導いた。片口伸之監督(32)も「今日は平野ですよ。周りがダメならオレがと言うタイプ。だから1番」とほめたたえた。

 一進一退の攻防に決着をつけたのが、自身で「シャイ」と認める男の積極走塁だった。4-4で迎えた7回裏一死、平野はこの日4本目の安打で出塁するとすかさず二盗。2番川村健太中堅手(2年)の左前打で迷いなく三塁を回った。クロスプレーになったが、うまく回り込みホームを踏んだ。「浅かったけど一気に行ってやろうと思った。練習通り。してやったりです」と堂々と振り返った。

 1-2とリードされた3回には右越えに同点本塁打、6回には三塁打を放った。7、8回は単打でサイクル安打は逃したが、全5打席で快音を響かせた。「先頭打者なのでどんどん行こうと思っている」と話す。

 同じ1番遊撃で出場した昨秋の全道大会では1回戦で富良野に0-1で敗れ、パワー不足を痛感。昨年12月から加圧トレーニングを導入した。両腕にチューブを巻き早打ちを100スイングするなど負荷をかけ、体重は62キロから67キロに増えた。「腕が太くなったし、スイングも早くなった」と成果を口にする。全道に向け「連覇を果たしたい」と、力強く抱負を口にした。【松末守司】