今日7日は20都府県で地方大会が開幕し、各地で熱戦の火ぶたが切られる。

 山梨の文句なしの一押しは昨夏の山梨大会で4戦連発した山梨学院大付・小林義弘内野手(3年)だ。昨夏、大会新記録の4試合連続本塁打、大会タイの5本塁打で衝撃的に全国デビュー。今大会は、その打撃フォームをあえて改造して臨む。

 昨秋まで体重を移動させながら、体の前でバットにぶつける前さばきの打撃。直球系の球には強いが、低めに落ちる変化球に弱点があった。この冬から左足に体重を残し、軸回転させる「ボールを呼び込む」打撃フォームに取り組んできた。

 1日800スイングのノルマ。結果、確率は上がったが、打球が上がらなくなった。春の大会は5試合で4割7分、11打点を挙げながらも本塁打はゼロ。直球系の球に差し込まれ、芯でとらえた打球にドライブがかかり単打になった。それが、ここにきてようやく身についてきた。

 直近の練習試合で4試合連続本塁打。6月30日の御殿場西戦では左投手の沈むスライダーを拾って右翼スタンドまで運んだ。通算36発目。今大会は小林のための大会になりそうな予感だ。狙うは自らの記録を更新する6発。進化した小林の打席は1打席たりとも見逃せない。【山梨担当・中村誠慈】