<高校野球大阪大会:大阪桐蔭2-0箕面東>◇23日◇4回戦◇舞洲

 甲子園の春夏連覇を目指す大阪桐蔭のエース藤浪晋太郎(3年)が、省エネ投法で完封した。最速150キロの直球にスライダー、カーブを交え、箕面東打線を散発2安打に抑えて13奪三振。藤浪にしては少ない134球で9回を抑え、5回戦進出を決めた。

 初回に最速150キロをマークも2回1死一塁で変化球主体に切り替えた。藤浪は「相手打線が変化球を見られていないなと感じたので配球を変えました」と言う。この場面でスライダーを続けて三振を奪うなど、力の投球に幅を加えた。

 森友哉捕手(2年)は「夏はカーブでカウントを取れるようになった。緩い球をストライクゾーンに押し込めている。球数が少なかったのはカーブをうまく使えたことも大きいと思います」とカーブの役割を証言。さらに空振りを取れるスライダーも武器に加えた。前回完封は昨年10月15日。134球に9カ月前とは違う藤浪スタイルを出した。

 西谷浩一監督(42)は「藤浪にしては球数は少なめで、うまくまとめてくれた。彼本来の荒々しさは残しつつ、まとめるというのを目標にやってきています」と評した。成長して迎えた夏に、藤浪は自信をみなぎらせている。「(試合状況が)緊迫した中でテンポよく投げられました」と胸を張れた投球だった。日本の高校生の誰よりも長く今夏のマウンドに立ち続ける。【堀まどか】