<センバツ高校野球:高知2-0仙台育英>◇1日◇準々決勝

 高知の勝利の方程式がピタリとはまった。背番号10の酒井祐弥投手(2年)からエース坂本優太投手(3年)へ。無失点リレーで、4回に奪った2点を最後まで守り抜いた。6回2安打無失点の酒井は「後ろに優太さんがいるので、落ち着いて投げることができた」と笑えば、坂本優も「頼もしい後輩」とうれしそうだった。

 島田達二監督(40)は試合後「2人がそれぞれの持ち味を出して頑張ってくれた」とねぎらった。140キロ台のキレのある直球が持ち味の2年生・酒井と、シンカーなど変化球を操る3年生・坂本優。高知中軟式野球部時代から互いを知り合う仲だ。

 昨年までは、坂本優が主に先発を務めていた。しかし今大会は「継投で勝ってきたので、(先発への)こだわりはなくなった。自分の仕事をする」と、リリーフとして責任を果たす覚悟だ。酒井も「浮かれずに、あと2つしっかり気持ちを込めて投げたい」と引き締めた。

 昨秋のチーム打率3割8分9厘は出場校中2位。強打者・和田恋に注目が集まりがちだが、打線は3戦10点と必ずしも当たっているとは言えない。必勝リレーがあってこそ、38年ぶり4強進出をつかみ取った。