<春季高校野球青森県大会:青森山田9-1八戸学院光星>◇2回戦◇18日◇メイプルスタジアム

 注目の好カードは青森山田が八戸学院光星を9-1(8回コールド)で下し、準々決勝進出を決めた。打線は3番西村凌主将(3年=捕手)の2ランを含む11安打。3投手のリレーで1失点に抑え、ライバルに大勝した。唯一の1年生レギュラー、水木海斗三塁手が県大会デビュー。打撃は4打数1安打、守備では無失策と、勝利に貢献した。

 満員の観衆が見守る中、青森山田が力をみせた。7-1で迎えた8回裏1死一塁、西村がセンター左の芝生席に大アーチ。同カードでは近年珍しいコールド勝ちを決めた。昨秋県大会準決勝(6-5)に続いてライバルに連勝だ。

 「相手のミスに助けられた。まだまだです。でも1試合でも多くやれるのがうれしい」と佐藤伸二監督(40)。一昨年12月の部員死亡事件で、昨春は出場を辞退。昨夏は3回戦で光星(甲子園準優勝)と対戦、延長10回6-8で惜敗した。「私も選手も公式戦の経験不足だった」という。

 県大会の初戦が光星戦。主将の吉田は「思った以上に緊張し、序盤はリズムが変だった」と振り返る。光星の5失策にも助けられたが「守りで最少失点に抑えることができたのはよかった。勝利は素直にうれしい」とにっこり。だが「これで気を緩めてはいけない。もう1度引き締め直して次の試合に臨む」という。

 「お客さんが多く、緊張感のある雰囲気でやれた。夏につながる試合です」。強豪対決を制した佐藤監督は手応え十分だった。【北村宏平】