<高校野球春季北海道大会:駒大岩見沢1-0滝川西>◇19日◇空知地区代表決定戦◇滝川市営
来年3月に学校が閉校する駒大岩見沢が、滝川西を下し、9年連続32度目の全道出場を決めた。3年生部員15人、女子マネジャー1人の最後のヒグマ軍団は力を振り絞った。松本亮、山本奉伯(とものり)の無失点リレーで、4回に奪った1点を守りきった。全道大会は27日開幕する。
15人のヒグマ戦士たちが貴重な1点を守り抜き、伝統をつないだ。ラストシーズンの春も空知地区を制し、9年連続32度目の全道大会に駒を進めた。「良かった」。駒大岩見沢の佐々木啓司総監督兼部長(57)は三塁側応援席にあいさつを終え、ベンチに戻るとひと言つぶやいた。圧倒的な力を誇った時代には考えられなかった、1戦1戦が綱渡りの勝負。次男の達也監督(29)と二人三脚で選手の力を最大限引き出し、経験を生かし、知恵も凝らした結果だった。
4回に松本が貴重な1点をたたき出し、山本との無失点リレーでしのいだ。先発の松本は6回1死三塁のピンチも相手スクイズを外し、三塁走者を挟殺した(打者は空振り三振)。続く7回には1死から三塁打を許して1度マウンドを譲ったが、緊急救援の山本が後続を見事に断った。6回0/3と最終回を投げ9奪三振の松本は「変化球が低めに決まりました。最後に投げさせてくれた監督さんに感謝したい」。皆がそれぞれの役割を果たし、価値ある勝利につなげた。
後輩たちの踏ん張りは野球部OBの耳にも届いている。83年甲子園初出場ベスト8メンバーらが夏の北北海道空知地区予選(6月25日開幕)に出場する野球部を支援することが検討されている。駒大岩見沢がこの夏が最後ということで球場を岩見沢市営とし、同校を当番校とすることになった。栄光の先輩たちが部員15人の練習に手を貸し、当番校の運営補助も行うことで話しが進んでいる。
地区優勝旗を手にした主将の葛西力也左翼手(3年)は「先輩たちが築いてきた歴史にまた1つ、優勝を加えることができホッとしました。全道でも白星を積み重ねたい」と、この日の1勝の重みをかみしめるように話した。【中尾猛】

