<高校野球春季宮城大会:東北13-7東陵>◇19日◇2回戦◇石巻市民球場
今夏で五十嵐征彦監督(37)が退任することが決まった東北は東陵を下し、準々決勝進出を決めた。1点を追う7回裏2死満塁、工藤光樹外野手(3年)の走者一掃のタイムリー二塁打で逆転した。
勝利を引き寄せる一打だった。1点を追う7回裏2死満塁。「自分が決めてやろうと」3番工藤が5球目の高めに入った直球を振り抜くと、レフトを抜け、その間に走者全員がホームにかえった。「苦しかったんですけど全員でつないで逆転できた」と工藤は笑顔で振り返った。
負けられない理由があった。17日に五十嵐監督が今夏限りでの退任を発表した。「こんなところでは負けられなかった」と工藤。4季遠ざかる甲子園に監督を連れていくため、シード権を取って夏につなげたかった。「バッティングピッチャーをしてくれたり、いつも一緒に練習してくれるんです」。尊敬する指揮官への思いが、粘りの逆転劇につながった。
7回の逆転後、さらに追加点を挙げ大差で勝ったが、五十嵐監督は「無駄な失点が多い」とピシャリ。初回に内野エラーで先制を許し、5回も5個の四死球で4点を奪われるなど、ミスが目立っただけに「練習通りにいかないのが情けない」と反省しきりだった。
地区大会では、仙台育英を2-1で破ったが「ゆるめちゃいけない。もう1度決勝で当たるように1戦1戦」と五十嵐監督。指揮官として最後の春、仕切り直して次戦に臨む。【高場泉穂】

