<高校野球春季関東大会:浦和学院4-1前橋育英>◇22日◇決勝◇宇都宮清原

 今春センバツを制した浦和学院(推薦・埼玉1位)が前橋育英(群馬1位)を破り、3年ぶり4度目の優勝を果たした。2点差に迫られた直後の8回2死三塁で、高田涼太主将(3年)が左翼線へダメ押しの適時二塁打をマーク。チームの公式戦連勝を14とした。昨冬に主将の座を奪われたが、今大会から復帰。センバツタイ記録の3戦連続本塁打を放った男が、春夏連覇へチームを引っ張っていく。

 気迫の一打だった。2点差に迫られた8回裏2死三塁。高田は「(直前に)1点取られたので取り返すという気持ちでした」と燃えていた。カウント1ボール1ストライクから116キロのカーブをはじき返した。勝利を決定づける適時二塁打を放っても、二塁塁上では表情を崩さなかった。

 活躍しても決しておごることはない。センバツでは大会タイ記録となる3試合連続本塁打も「たまたまです」と、チームの勝利が第一。その裏には昨冬に主将を剥奪された悔しさがある。

 昨秋、仲間からの推薦で主将となった。責任感が強すぎるために空回りすることもあった。寮の掃除やプレーでのミスには「何で出来ないんだ」と強い口調で叱咤(しった)。雰囲気が悪くなり、チームの明るさが消えた。「野球は1人でできない。脱皮させないと」(森士監督=48)と、1度は主将を外された。センバツで主将を務めたのは山根佑太外野手(3年)。高田は猛省し、センバツ優勝の翌日も午前5時に起床して黙々とバットを振った。

 チームへの貢献が認められ、埼玉県大会3回戦の狭山ケ丘戦後に主将に戻すと予告された。正式に発表されたのは大会開幕前夜の17日だった。「主将だからというのは考えない。とにかく自分が見本になる」と平常心でいることを誓う。

 森監督は「高田が主将に戻ったという感じ。山根が代行を務めてくれていた。リーダーがいなかったが、キャプテンシーが出てきている」と目を細める。春の公式戦は14連勝。主将が復活し、夏に深紅の優勝旗を獲得するための死角は見えない。【島根純】