<高校野球春季秋田大会:横手6-1能代>◇23日◇2回戦◇八橋

 古豪・横手は右腕エース小松健人(3年)が完投、昨秋優勝の能代に快勝した。

 かつて秋田経法大付(現明桜)で甲子園4強入りの原動力となった中川申也、秋田商の石川雅規、11年夏の甲子園で県勢の連敗を「13」で止めた能代商(現能代松陽)の保坂祐樹。“左腕王国秋田”は、今年も明桜・砂田毅樹(3年)ら好投手には「左」が多い。「右がいないなぁ」という声が聞こえそうなところに、横手の右腕エース小松が待ったをかけた。

 「高めに抜けているだけ。狙ってない」と苦笑いするが、内角高めの威力は出色だった。この日の27アウトのうちフライアウトが12個。初球から踏み込んで振ってくる能代打線のバットを、冬場の下半身強化で増した球威で押し込んだ。押切信人監督(38)が「球の力は県南地区の方があった」と見る中、昨秋王者を95球で料理し、5安打1失点2三振で完投。7回までは1安打と完璧な投球だった。

 「雑草魂」が座右の銘のレッドソックス上原に憧れる。小松自身もこれまで輝かしい実績はなく、肘や腰のケガに悩まされた。「中学3年間のうち1年半は野球ができなかった。自分も雑草だと思う」。甲子園からは、初出場の69年夏を最後に遠ざかる。直球の最速は135キロでも「気持ちで向かっていく」と闘志全開で勝負する小松。その右腕で、真夏に大輪の花を咲かせるつもりだ。【今井恵太】