第95回全国高校野球選手権記念大会(8月8日開幕、甲子園)の大阪大会の組み合わせ抽選会が21日、行われた。2年前の決勝で大阪桐蔭を破った東大阪大柏原は、当時のレギュラー望月涼太主将(3年)を軸に同11日の上宮戦からスタートを切る。

 望月は大阪の現役部員でただ1人、エース藤浪に勝った経験を持つ。1年夏の大阪大会決勝で、大阪桐蔭の2年生エース・藤浪晋太郎(阪神)と対戦。藤浪を7回途中5失点降板させ、最後はサヨナラ勝ちした。だが昨夏の準々決勝は藤浪に13奪三振2失点完投勝ちを許し、涙をのんだ。

 望月の打撃成績は1年夏は4打数無安打で2年夏は4打数1安打。「1年夏は試合には勝ちましたが、手も足も出なかった印象です。バットで捉えたと思っても差し込まれる。本当にいい投手の球とはこういうものかと実感した」。

 藤浪との対戦経験は打撃向上につながった。来た球に対して、バットが最短距離で出るように練習。高校通算31本塁打と、長打力を備えた1番へと成長した。2年前の主将だった日本ハム石川から「『力が上のチームを倒すには、練習に取り組む姿勢で上回らなければ絶対に勝てない』と教えられた」。現チームでただ1人の甲子園経験者は、その気持ちで部員の先頭に立って、夏の大阪を勝ち上がる。

 ◆望月涼太(もちづき・りょうた)1995年(平7)6月25日、滋賀・彦根市生まれ。城東小3年から「城東スポーツ少年団」で捕手として野球を始める。彦根東中では「京都ホークス」に所属し、中堅手。東大阪大柏原では1年夏にベンチ入りした。50メートル6秒3。遠投95メートル。好きな選手はヤンキース・イチロー。173センチ、73キロ。右投げ左打ち。