<秋季高校野球静岡大会:磐田東2-0静岡東>◇14日◇1回戦◇草薙

 磐田東(西部4位)は右のエース鈴木博志(2年)の公式戦初完封で静岡東(中部4位)を下した。

 磐田東の鈴木博が静岡東を4安打完封した。1回に味方が2点を先制。4回1死一、三塁の場面では三振、二ゴロで切り抜けた。走者を2人背負ったのはこの場面だけ。鈴木博は「ストレートが外角に決まった」と追い込んでからの決め球が好調だった。奪った三振も10。切れ味鋭いスライダーも低めにきまった。

 1年夏からメンバー入り。今夏も背番号1のチャンスはあったが、腰痛もありかろうじてメンバー入りするだけ。山内克之監督は「気持ちの部分で大きく成長した」と快投に目尻を下げた。精神面だけでなく、課題だったフォームの崩れもなく最後まで投げ抜いた。山内監督は「普段なら9回に点を取られるんだけど、抑えたので自信になったと思う」と話した。

 鈴木博の成長にライバルの存在は欠かせない。この日は右翼に入った左腕の斎藤誠哉(2年)とは、お互いを意識しながら競争してきた。連戦ということもあり1回戦は鈴木博が任命された。「投げたいと思っていたし、チャンスだと思った」。期待に応えた鈴木博が、チームに3年ぶりの勝利をもたらした。【加納慎也】