都立勢初の甲子園勝利に向けて、地元品川区が熱烈バックアップだ。21世紀枠でセンバツ(21日開幕、甲子園)に初出場する小山台(東京)の初戦に合わせて、合計500人規模のパブリックビューイングを開催することが13日、分かった。東京都高野連側が「恐らく東京では初めてだと思います」と話す、都心では異例の試み。春夏通じて都立勢初勝利を願う、甲子園に行けない地元ファンの期待に応えた格好だ。

 抽選会は今日14日、大阪市内で行われる。詳細は組み合わせ決定後に発表になるが、品川区役所第2庁舎玄関に加え、学校から徒歩圏内の場所で調整中。25、26日が初戦なら、計362席ある武蔵小山商店街付近のスクエア荏原で開催する予定になっている。

 計13校ある品川区内の高校で、小山台が春夏通じて同区から初の甲子園出場になった。7日の壮行会は学校から徒歩1分程度の武蔵小山商店街入り口で行うなど、地元の期待は高まるばかり。エース伊藤優輔主将(2年)は「ハツラツとした全員野球をしたい。全国制覇を目指して頑張ります」と誓い、地元への感謝の思いは忘れない。

 チームは今日14日に大阪入りし、15日からは兵庫県内で練習試合を行うなど、本番に向けて調整を続けている。品川区でパブリックビューイングを開催するのは、昨年9月の東京五輪開催決定以来。当時は深夜の決定ながら、品川区役所第2庁舎に約150人が集まった。歴史的勝利を目指す初戦は、地元でも「お・も・て・な・し」以来の興奮を共有することになる。

 ◆高校野球で学校以外のパブリックビューイング

 昨年センバツでは遠軽(北海道)に対し、遠軽町の保健福祉総合センターで約200人がスクリーンの前で応援。同年夏の甲子園では弘前学院聖愛(青森)に対し、弘前駅前の市民文化交流館ホールで約150人が声援を送った。珍しい開催場所では11年夏に能代商(秋田)の応援で、国指定文化財の旧料亭「金勇」(かねゆう)の大広間(約140畳)が使われた。03年夏に雪谷(東東京)が出場した際は、御嶽商店街の街頭に36インチのテレビを設置。約40人が集まった。