<高校野球奈良大会:智弁学園8-1平城>◇19日◇2回戦◇佐藤薬品

 ドラフト上位候補の智弁学園・岡本和真内野手(3年)が2年連続の満塁弾で夏発進した。2-1の7回無死満塁で右翼芝生席に高校通算71号。6月中旬に起こしたぎっくり腰の影響で本調子でない中、3打数1安打4打点2得点で怪物の本領を発揮した。「ピッチャーが頑張っていたし、みんながつないでくれたチャンス。打った瞬間は『入ってくれ~』と祈りました。芯で捉えることができました」。この回7点を奪取。主砲の1発がコールド勝ちを運んできた。

 1年前の奈良大会初戦、奈良北戦でも場外弾&満塁弾を打ち、今春のセンバツ初戦・三重戦でバックスクリーン弾を含む2発。そして高校最後の夏の初戦で2年連続満塁弾。「日本人のホームラン打者になれる可能性を持った選手」。近年では西武中村のように、日本人の本塁打王になりうる素材と、阪神畑山スカウトは認めた。「どんな形でも優勝して甲子園に行きたい」と願う夏。最高の形で船出を飾った。【堀まどか】