<高校野球兵庫大会:明石商4-1津名>◇23日◇5回戦◇高砂

 兵庫の「ドクターK」こと明石商の松本航投手(3年)が苦しみながらも完投勝ちした。2試合連続18イニング毎回奪三振の合計35Kを記録していたエースは、この日も初回無死一、二塁のピンチを3者連続三振で乗り切るなどKラッシュ。惜しくも4回は三振を奪えずに連続イニング奪三振は21イニングで途切れたが、この日は8奪三振、3試合計43奪三振で8強入りを決めた。

 「今日は全然ダメ。リズムが作れなかった」。プロ注目の右腕は4回まで8安打1失点と苦しんだことを猛反省。ただ狭間善徳監督(50)から「魔法の言葉」をかけられた5回以降1安打しか許さずに立ち直った。狭間監督は「何を話したか?

 内緒です(笑い)。まだ勝ち続けないといけないですから」とニヤリ。

 明石商はこれで5年連続ベスト8。過去4年は4強の壁にはね返されてきた。エースは「ここからは自分の頑張りどころ」と、自らの力で壁を越え、聖地へ導く覚悟だ。【小杉舞】