<高校野球福島大会:日大東北7-0白河>◇25日◇準決勝◇開成山

 日大東北はエース大和田啓亮(3年)が6回1安打無失点と好調ぶりを見せつけ、7回コールドで白河に勝利。2年連続の決勝進出を果たした。昨年と同カードとなった決勝は、今日26日午後1時から開成山野球場で行われる。

 日大東北の右腕大和田がエースの貫禄を示した。先発して6回を無失点。許した安打はわずか1本で9三振を奪った。4回まで四死球などで毎回先頭打者を出した。スライダーを中心に変化球を投げることで「力みが抜けて良くなった」と要所を締めた。中盤から140キロ台の速球を連発。最速は143キロを計測した。

 発奮材料もあった。この日、昨年のエース山中敦熙(東日本国際大1年)が「初めて見にきてくれた」(大和田)。メールで配球面などのアドバイスをくれた先輩の前で、内外角を丁寧に投げ分けることを意識。厚意を無駄にはしなかった。

 昨夏の聖光学院との決勝では、山中の2番手で登板。9回に同点に追いつかれて降板し、延長10回にサヨナラ負けを味わった。「やっとここまできた。山中さんを超えて恩返ししたい」。大和田が宿敵から1年前の悪夢を振り払う。