<高校野球秋季東海大会:日大三島15-3岐阜総合学園>◇19日◇準々決勝◇三重・伊勢倉田山球場

 日大三島(静岡)は岐阜総合学園(岐阜)に5回コールド勝ちした。

 日大三島が12安打の猛攻で2度目の4強入りを果たした。3回までに10-0とすると、4回裏2死満塁では代打の神尾賢治(2年)が2点適時打。右肘の疲労骨折を抱えるため伝令としてベンチに入っている男が、新チームでの「デビュー」を果たした。

 味方を乗せるひと言をかけられる神尾が、バットでベンチを沸かせた。初球の変化球をしっかり見極めると、「狙っていた」という直球をはじきかえした。一塁ベースに達し代走と交代すると笑顔で迎えられた。

 夏は第2捕手としてメンバー入りも、8月上旬の練習試合で送球の際に右肘を痛めた。「打つのはだいぶいいけど、まだボールを受けるだけ」。18日の1回戦ではミスをした浜口に「9回裏の守りもあるぞ」と集中を切らさないように声をかけていた。

 準決勝では再び静岡と対戦する。捕手として、ムードメーカーとして重要な戦いを見据えた。「ここ一番というところでの打撃じゃないですかね」。この日の1打で、神尾の出番もありそうだ。