<高校野球秋季東北大会:仙台育英12-1日大東北>◇25日◇準々決勝◇仙台市民球場

 仙台育英(宮城1位)は日大東北(福島1位)を7回コールドで破り4強入り。5番佐々木良介内野手(2年)がソロ本塁打を含む3安打3打点と活躍した。

 5番佐々木良の1発が仙台育英打線に火をつけた。0-1の5回表、先頭打者として日大東北のエース岩城の甘いスライダーを右翼席へ運んだ。そこから打者一巡で7点を奪って逆転。「チームを勢いづける1発になってうれしかった」と笑顔で高校2本目のアーチを振り返った。

 明日27日には八戸学院光星(青森1位)との準決勝が待つ。昨秋は初戦で対戦し、7-10で逆転負けし、4季連続甲子園出場の夢を絶たれた。スタンドで応援していた佐々木良は「自分は何もできずに悔しかった。自分の代になったら勝ってやろうと思いました」。ナインは今年3月1日まで約5カ月間、グラウンドのスコアボードに「7-10」の数字を掲げて練習に励んできた。

 11歳上の兄敬介さん(28)は光星OB。兄に「光星のようにガタイが良くないと打てない」と中学生の時に助言をもらい、「めっちゃ食うようにした」。179センチ、83キロのがっちりした体は強打の光星を意識して作ったものだ。「今日のことは忘れ、勝つことを優先に考えます」。1年前のリベンジを果たし、3季ぶりの甲子園出場を引き寄せる。【高場泉穂】

 ◆佐々木良介(ささき・りょうすけ)1997年(平9)9月12日、宮城県富谷町生まれ。あけの平小1年からあけの平ファイターズで野球を始める。富谷二中では宮城北部シニアに所属。仙台育英では今春からベンチ入り。右投げ左打ち。家族は両親、兄、姉。血液型O。