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花巻東、準Vだって超エラい/センバツ

優勝した清峰の校歌を聞きながら涙をぬぐう準優勝の花巻東・菊池(中央)
優勝した清峰の校歌を聞きながら涙をぬぐう準優勝の花巻東・菊池(中央)

<センバツ高校野球:清峰1-0花巻東>◇2日◇決勝

 価値ある準Vだ、胸を張れ花巻東ナイン! 岩手県勢初の決勝に臨んだ花巻東が0―1で清峰(長崎)に惜敗し、東北勢初の全国制覇はならなかった。エース菊池雄星(3年)が力投したが、7回に適時二塁打を打たれ1失点。打線は清峰のエース今村猛(3年)に抑えられ、昨秋の新チーム結成後17試合目で、初の完封負けを喫した。だが岩手のレベルアップを全国に大きくアピールする準優勝。リベンジを期して再スタートを切る。

 執念の反撃だった。8回裏に1死一、二塁、そして9回裏も2死一、二塁と攻め立てた。だが最後まで、ホームは遠かった。代打佐々木大樹(2年)が左飛に打ち取られると、本塁付近まで来た二塁走者の菊池が大きく天を仰ぐ。1915年(大4)夏、秋田中が東北勢初の決勝舞台に立ってから足かけ95年。悲願の東北勢Vの夢は、7度目の挑戦でもついえた。

 あいさつを終えベンチに戻ったナインは、たまらず号泣した。中前打にバントヒットと、気を吐いた佐藤涼平(3年)は「悔しい。(菊池)雄星が頑張ってよく投げてくれたのに」と涙声で叫んだ。ナインのおえつがしばらく止まらない。

 「悔しい。優勝旗を取りたかった。本当に悔しい」と佐々木洋監督(33)は顔を紅潮させ「悔しい」の言葉を繰り返した。「菊池は疲れながらよく抑えた。失点につながったわけではないが、エラーが2つ出て、消極的な走塁もあった。うちらしくないプレーが出てしまった」。盗塁死3を含む拙攻など、不本意な戦いに悔いが残った。

 川村悠真主将(3年)は「日本一を目指してここまで来た。それができなかった悔いを胸に刻む」と声を振り絞った。「目標が高すぎると周囲に言われたが、それなりの戦力はある。地元出身選手だけのチームで弱い、といわれてきた岩手が日本一を取りたかった」と佐々木監督はいう。

 菊池の快投を中心に、岩手が、そして東北中が沸いた快進撃。だがナインには試合に集中させるため、新聞やテレビのニュースを見ることを禁止した。部内では、まゆ毛をそることも禁止。高校球児らしく生活を正し、岩手の純朴さを保った。すべては日本一のためだった。

 夏に再挑戦。佐々木監督は「最後に執念は見せてくれた。機動力は甲子園でも通用した。課題は好投手を打つことと菊池の連投」と青写真を描く。甲子園を去るナインに関西の観客から「花巻東、よう頑張った!」の声が飛んだ。川村は「またここへ戻って来ます。日本一になるために」と言葉に力を込めた。【北村宏平】

 [2009年4月3日11時18分 紙面から]


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