<練習試合:京都外大西3-2秋田商>◇19日◇京都外大西グラウンド

 21日に開幕するセンバツ(甲子園)に出場する秋田商が大会前最後の練習試合を行い、惜敗した。だがチームは上向きで、3番鈴木文也左翼手(2年)が3安打、4番鎌田貴大中堅手(3年)も適時打を放つなど奮起した。21日、甲子園初陣の山形中央は加古川北(兵庫)に3-6で敗れた。

 クリーンアップが結果を出した。鈴木文は2安打後の8回2死、イチローをほうふつさせるフォームから、巧みな流し打ちで左前打を放ちチャンスメーク。続く鎌田が左中間へ二塁打を放ち3、4番で1点をもぎ取った。

 打撃陣の奮起に太田直監督(30)は「積極的に振れるようになってきた」と、うなずく。「走攻守すべてにおいてチーム一のセンス」(同監督)と評される鈴木文は「調子が上がってきた」と納得の表情。イチローの本や映像を見て研究するなど、まさに秋田商の鈴木“イチロー”だ。

 父はソフトバンク摂津らを育て、春夏通算8度の甲子園に導いた秋田経法大付(現明桜)元監督の寿さん(46=現大曲農太田分校監督)。鈴木文は幼少から父に連れられ野球を見に行った。摂津が出場した00年センバツには当時6歳で甲子園にも行った。だが秋田商を選んだ。父寿さんが秋田経法大付を離れていたこともあり「太田監督の下でやりたかった」と父の母校のライバル校に進んだ。それでも寿さんは、まったく反対しなかったという。

 3人兄弟で初めての甲子園となる鈴木文。寿さんもアルプス席に駆けつける予定で「父もずっと願ってたと思うので期待に応えたい」と、恩返しを誓った。【三須一紀】

 ◆鈴木文也(すずき・ふみや)1994年(平6)3月8日、秋田市生まれ。小3の時、桜野球スポーツ少年団で野球を始める。中学時代は秋田シニアに所属し、中3で全国大会に出場。好きなプロ野球選手は摂津正。家族は両親、兄、弟。172センチ、66キロ。左投げ左打ち。血液型A。