<高校野球東兵庫大会:神戸国際大付8-0川西北陵>◇1日◇2回戦

 プロ注目の神戸国際大付・山本徹矢投手(3年)が圧巻の投球を見せた。最速141キロのストレートを軸に、11奪三振3安打完封。7回コールドで川西北陵を下し、優勝候補の力を見せつけた。

 神戸国際大付が誇る2枚看板の一角が、評判通りの力投を展開した。背番号10の右腕山本が7回3安打の無四球完封。チーム初の夏の甲子園出場へ、無難に第1歩を踏み出した。

 「丁寧にコントロールよく投げられた。無四球は珍しい。いつも荒れ球なんですけどね」。

 7~8割の力で制球を重視。それでも最速141キロを記録し、得意のスライダーも切れて毎回の11三振を奪った。この日は8球団16人のスカウトが集結。日本ハム岡本スカウトは「フォームのくせがないし、総合力が高い」と評価した。

 背番号1の右腕松田と競い合って成長してきた。同じクラス在籍で仲がよく、互いを認め合うプロ注目の2人だが、山本はエースの座を譲るつもりはない。「新聞に松田が載ったのを見て、心から悔しかった」とライバル心を燃やす。

 同ブロックの報徳学園には昨夏の県大会決勝で6-10で敗れた。4番手で登板した山本も悔しさを覚えているだけに「報徳は常に頭にあった。早く引退させたろうかな。僕がチームを甲子園に連れて行こうと思っている」と自信満々に宣言した。【大池和幸】