<高校野球和歌山大会:県和歌山商4-3近大新宮>◇11日◇1回戦

 県和歌山商のドラフト候補右腕、館山淳投手(3年)が苦しみながら初戦を突破した。制球が定まらず、実力校の近大新宮に2回までに2点を奪われる苦しい立ち上がり。3回から変化球を軸に切り替え、144球を投げ抜き5安打3失点の完投勝ちだ。

 「今日は50点。調子が悪いなりに抑えられてよかった」。この日直球の最速は134キロにとどまったが、2年春に覚えた得意のフォークを要所で使い8三振を奪った。ネット裏ではプロ6球団のスカウトが視察。オリックス内匠スカウトは「投げ方が柔らかくて将来性がある」と評価した。

 昨春のセンバツは背番号「18」でベンチ入りした。登板機会がなく、チームも無念の初戦敗退。身長185センチの大型右腕は「甲子園でめっちゃ投げたい」と51年ぶりの夏出場へ意気込んだ。