広陵エース不調でも前田がいる/広島大会
<高校野球広島大会:広陵3-1広島市工>◇18日◇3回戦
エースはおれだ! 広島市民球場では昨夏甲子園準優勝の広陵が広島市工を3-1で破り16強進出。エース左腕・森宗順平(3年)がピリッとしない中、2番手の前田貴史(3年)が初戦に次ぐ好投で逆転勝利を導いた。8強進出をかけた4回戦が19日、各地で繰り広げられる。
先発は春の中国大会準決勝・倉敷商戦で圧巻20Kの森宗。大会直前に背番号「1」を勝ち取った左腕が2回、四球と安打で先制点を献上する苦しい立ち上がり。「いつもより腕が振れなかった」エースは4回、先頭打者をこの日5個目の三振を奪ったところで力尽きた。四球、安打、暴投で1死二、三塁と傷口を広げての降板だった。
カウント2-3の状況で一塁から緊急登板にも背番号「10」の前田は「心の準備は出来ていた」。スタンド観戦した母・由香さん(41)が目を閉じて見守る中、既に決めていた直球で原田、渡部を連続三振に仕留め、ピンチを完全に断ち切った。
その度胸にプロ関係者もうなった。この日は7球団17人のスカウトが広島市民球場に集結。お目当ての中田廉(3年)は登板することなく終わったが、「あの場面で出てきてインコースにバシッと投げる。ビックリした。要所で三振を取れるあの投球は、高校生にはなかなか打てない」とヤクルト岡林スカウト。5回2/3を4安打無失点に抑えた右腕を絶賛した。
エース顔負けだ。同じく2番手登板した初戦と合わせ、これで9回 2/3を7安打無失点で奪三振12。「あれ以上は絶対に点を与えられなかった」と前田。初戦後同様に「ゼロに抑えたのが良かった」という。「期待に応えてくれた」(中井哲之監督=46)。3本柱が総崩れすることのない広陵が、着実に16強に名乗り上げた。【佐藤貴洋】
[2008年7月19日8時53分 紙面から]
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