<全国高校野球選手権:大阪桐蔭9-4横浜>◇17日◇準決勝

 横浜・筒香(つつごう)嘉智内野手(2年)は打点0に終わり、大会通算打点(14打点)の更新はならなかった。

 横浜の全国制覇の夢は、大阪桐蔭の強打に打ち砕かれた。4-9。松坂(レッドソックス)を擁した10年前の再現はならなかった。今大会3本塁打して新怪物と呼ばれた筒香は1安打に終わった。「松坂さんに近づきたかったのに。悔しいです」といって、涙が止まらなかった。注目の第1打席から連続四球。最後の打席となった8回に中前打して、意地は見せた。

 「大きいのは狙わず、つなごうと思った。ボール球に手を出さずに我慢できたと思います」と打席を振り返った。筒香はじめレギュラーに2年生が3人、1年生が1人。彼らを中心に新チームがスタートする。渡辺元智監督(63)は04年に軽い脳梗塞(こうそく)を発症、一時は勇退もささやかれたが、この日「センバツを目指したい」と意欲を語った。小倉清一郎部長(64)も「筒香を主将にしてみたい」と考えを話した。その筒香は「また甲子園に来て、今度は絶対に大阪桐蔭を倒します」とリベンジを誓った。【米谷輝昭】