「ハマのゴジラ」横浜・筒香(つつごう)嘉智内野手(3年)のアーチ量産が止まらない。5日、横浜市内の同校で花咲徳栄(埼玉)と練習試合を行い、高校通算66号を放った。2日連続のアーチで6月27日以降、試合を行った週末は4日連続(ダブルヘッダー含む)の本塁打。練習試合にもかかわらず、約200人のファンに報道陣が集まる。期待される中で結果を残し続け、東海大相模時代の大田泰示(現巨人)の65本を抜いた。

 第1試合の第3打席。フルカウントから左腕・五明の直球を右中間に運んだ。「大田選手を抜けてうれしい。ボールがよく見えて調子が上がってきた」と納得顔だ。1試合目は3安打4打点。2試合目は2安打1打点と、打球、スイングスピードは群を抜く。

 渡辺元智監督(64)は元横浜鈴木尚、元中日愛甲らOBを引き合いに「高校時代なら今の筒香の方が上でしょう」と断言しながらも、不安を口にした。「練習試合では勝負してくれてますが、試合になったらそうはいかないかもしれない」。甲子園で5連続敬遠された本家ゴジラのように、勝負を避けられる懸念まで出てきた。

 初めて本塁打を打ったのは小学2年生という。「うれしかった」という感触を今も追い続ける。8日の横浜商大高戦が、開幕前最後の実戦になる。【前田祐輔】