<高校野球熊本大会>◇16日◇2回戦

 春の熊本県大会王者ルーテル学院が快腕リレーで強豪鎮西を3-2で破り、3年ぶりの初戦突破を果たした。「3年ぶりかあ。長かったですね」。松本敏郎監督(48)は夏の勝利をかみしめた。

 夏までともに最速143キロ。酒井駿、井川裕貴(ともに3年)の右腕コンビがチームを引っ張った。先発の酒井駿は7回を3安打7奪三振の2失点。尻上がりの好投で4回以降は無安打に封じた。2番手井川は2回を1安打2奪三振の無失点。「最初は力んでしまいました」と不満げな酒井駿に対し、井川は自己最速の144キロをマーク。「流れをこちらに向けたいと思って投げました」と気合十分だった。

 制球力勝負の酒井駿と、186センチの長身から球威で押し込む井川。中学時代も同じクラブに所属し「甲子園に行って新しい伝統を作りたい」と一緒にルーテル学院に進んだ。春は2人のリレーで九州大会に出場。夏は2人で勝利を手に入れた。目標の甲子園へ。「これからも力を合わせて投げていきます」と声をそろえた。【前田泰子】