<高校野球青森大会>◇23日◇準々決勝

 三沢が6-1で青森北を下し、5年ぶりのベスト4進出を果たした。エース高田寛敏(3年)が4安打8三振で1失点完投。69年甲子園準優勝の古豪が40年ぶりの甲子園まで、あと2勝とした。

 高田が踏ん張った。初回にスクイズで1失点。だが2回から5イニングを3者凡退に仕留めるなど、あとは青森北につけいるスキを与えなかった。打線もこれに応え11安打で援護。5年前に準決勝で敗れた青森北に雪辱した。

 「ストレートの走りがいまひとつだったので、変化球でコースを突いた」と高田。根城亮輔監督(34)は「立ち上がりは力んだが、その後、修正した。守備のリズムをつくってくれた」とねぎらった。青森北は春の地区予選で青森山田を、今大会は3回戦でV候補の一角、八戸西を破った。その難敵を退けた。

 69年夏、松山商(愛媛)と球史に残る決勝引き分け再試合の末、準優勝。あれから40年がすぎた。過去再三、上位に進出しながら、甲子園から遠ざかっていた。40周年の今年、OBを中心に再び夢舞台への思いは熱い。前夜はOBのコーチたちが、青森北の分析結果などを高田らにアドバイスした。

 準決勝は青森山田戦。高田は「うちは挑戦者。いつも通り守備からリズムをつくるだけ。自分は相手打線を抑える。それだけです」とあくまで冷静。古豪が不気味に浮上してきた。【北村宏平】