兵庫大会 優勝記事
報徳学園が2年ぶり14度目優勝/兵庫大会
- 完封勝利で甲子園出場を決め喜ぶ大西(左から2人目)ら報徳学園ナイン(撮影・宮崎幸一)
- Vへの足跡
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報徳学園Vへの足跡 2回戦 10-0 県尼崎工 3回戦 12-1 舞子 4回戦 9-1 洲本実 5回戦 4-3 社 準々決勝 8-1 市神港 準決勝 8-4 神戸国際大 付 決勝 4-0 市川
<高校野球兵庫大会:報徳学園4-0市川>◇7月30日◇決勝
報徳学園が4-0の完勝で市川を破り、2年ぶり14度目の夏の甲子園を決めた。左腕エース大西一成(3年)が7安打8奪三振、無四球で完封勝ち。スーパー1年生右腕田村伊知郎との2枚看板で、春夏通算4度目の優勝に挑む。
疲れを知らぬサウスポーが、真夏の日差しを力に変えた。終盤、大西がトップギアに入った。8、9回はともに2奪三振の3者凡退。市川最後の打者・西井一仁主将(3年)をスライダーで三振に仕留めると、マウンドで絶叫した。「0点に抑えたのがよかった。バックのおかげです」。静かな言葉の裏に秘めた闘志。被安打7の8奪三振。何より公式戦初の無四球完封。意気に感じた熱投だった。
雨で決勝が流れた29日。メンバー練習が終わった午後、自分の下宿を永田監督が訪ねて来た。「オマエに任せた」「3年間の集大成を見せろ」「魂の投球を見せてくれ」-。指揮官は「やっぱり3年生。準決勝に勝って、大西の先発は決めていた」というが、大西は「本当にうれしかった」とグッと来た。
スーパー1年生の台頭があった。田村伊知郎。15歳の右腕は3、5回戦、準々決勝、準決勝に先発して24回2/3で5失点。大西は2、4回戦の先発を含む4試合で16回2/3で4失点。大事な場面を任される後輩に「すごい危機感があった」という。2年先輩のソフトバンク近田に憧れ、和歌山から入学したが、昨秋はインフルエンザで県大会をリタイア。準々決勝敗退を、センバツ出場消滅を実家のベッドで知った。「申し訳なさでいっぱいで…」。マグマのようにたまった思いが、大一番で爆発した。
永田監督は「感動しました。準決勝まで7失策だったのが、きょうはなし。部員127人の力を見せてもらいました」。大西ら3年生はもちろん、4番は2年越井勇樹、ベンチに田村、永岡駿治と1年も2人。「よほど強い心がないと使わない」下級生もいる。永田監督も外野手で出場した81年以来2度目の夏の頂点へ。満を持して、春夏4度目の全国制覇に挑戦する。【加藤裕一】
[2010年7月31日 紙面から]
◆報徳学園 1911年(明治44)に報徳実業として創立した私立校。24年に報徳商、52年から現校名。普通科のみの男子校で生徒数は1125人。野球部は11年創部で部員数127人。甲子園出場は夏が81年大会優勝を含む13度、春が74、02年大会優勝を含む17度。主なOBに元西武金村義明氏、横浜清水直行ら。所在地は西宮市上大市5の28の19。高橋英二校長。
兵庫大会
優勝 | 参加校 | 組み合わせ表 | 春季大会優勝校 | 昨夏代表校 |
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報徳学園 (2年ぶり14回目) |
163校 | ダウンロード[PDF] | 報徳学院 | 関西学院 |
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