<高校野球群馬大会>◇26日◇準決勝

 「上州のイチロー」こと前橋商・後藤駿太外野手(3年)が準決勝の前橋戦でも4打数2安打2打点と大活躍して7-1の勝利に貢献し、甲子園まであと1勝に迫った。

 1回1死二塁から甘い直球を見逃さず先制の適時打を放った。3回無死二塁ではフルカウントからの変化球をとらえて追加点を挙げた。後藤は「コンパクトに強いスイングをすることだけを意識した結果。(打球が)抜けたら3つにいける自信はあります」といってのけた。

 50メートル走6秒0、遠投115メートルの強肩も併せ持つ。今大会は19打数8安打(1本塁打)で打率は4割を超える。走攻守3拍子そろった外野手を見ようと、この日も国内4球団8人のスカウトがスタンドに陣取った。巨人織田スカウトは「守備ならすぐにでも使える。バッティングの思い切りも良いし、見ていて楽しい選手」と称賛した。

 27日、3年ぶり5度目の夏の甲子園をかけて前橋工と対戦する。後藤は「野球は何があるか分からないから1点を大事にしたい。出来るなら、1発を狙います」と、本塁打宣言までしてみせた。