<全国高校野球選手権:報徳学園2-1新潟明訓>◇19日◇準々決勝

 新潟明訓(新潟)のエース池田駿(3年)は祈るような思いで打席に立つ神田健を見つめていた。1点を追う9回2死走者なし。昨夏の決勝は日本文理(新潟)が9回2死から5点を奪った。だが「何かがあると信じていました」という祈りはかなわず涙を流した。8回1死まで6安打2失点(自責1)。「3試合で一番いいピッチングができた。悔いはない。満足しています」と充実感を漂わせた。同校がモデルの野球漫画「ドカベン」の殿馬のように趣味はピアノ。ベートーベンやショパンを独学で学んだ。初の4強は逃したが「2つ勝たせてもらって夢の甲子園で3試合できた。最高の舞台でした」と振り返った。