<西武3-4オリックス>◇29日◇西武ドーム

 今季限りで引退を表明しているオリックス清原和博内野手(41)が泣いた。西武渡辺監督から花束を贈られ、肩を抱かれると涙が止まらなくなった。「お前なら何でもできる。何やっても生きていける」と耳元で言葉をかけられ、「ナベさん」と慕ってきた兄貴分の胸でうなずくのがやっとだった。古巣西武との最終戦後のサプライズセレモニー。西武ナインの手で4度宙を舞って、背番号3を引き継ぐ中島とユニホームを交換した。

 清原

 ラスト前が西武球場で運命的なものを感じました。一番かわいがってもらった先輩に送り出してもらって。夢を追いかけ巨人に行ったけど、西武ファンの方は帰ってくるたび温かい声援をくれた。ジーンと来ました。

 球場全体の清原コールを受け、「とんぼ」のBGMが流れる中、一塁ベースを踏んで右翼席まで歩きファンに何度も頭を下げた。そして打席に立ち、また頭を下げた。「525本の本塁打の半分以上がライオンズのユニホームを着て打ったものだから」。10月1日のソフトバンク戦(京セラドーム大阪)がいよいよラストゲーム。「ホームランを狙って、力の限りスイングしたい」。「4番指名打者」での出場が濃厚で通算526号を狙う。