突然ですが、「トリビアクイズ」です。

 4月23日に行われた「エンゼルス対マリナーズ」のマ軍側のスタメンです。この10選手の出身国がすべて分かりますか? また、計何カ国でしょうか?


 (左)青木

 (遊)マルテ

 (二)カノ

 (指)クルーズ

 (右)グティエレス

 (三)シーガー

 (捕)アイアネッタ

 (一)李大浩

 (中)マルティン


 (投)ヘメナンデス


 即答できた方は、かなりのメジャー通です。

 正解は、青木の「日本」、マルテ、カノ、クルーズの「ドミニカ共和国」、グティエレス、ヘルナンデスの「ベネズエラ」、シーガー、アイアネッタの「アメリカ」、李の「韓国」、マルティンの「キューバ」。ということで、計6カ国でした。

 先刻、同じようなスタメンだった際、マ軍広報が国際色豊かなチームであることを強調していました。その一方、過去に7カ国(地域を含む)があったことをふと思い出し、調べてみたところ、05年9月28日の「マリナーズ対レンジャーズ」に行き着きました。当時のマ軍には、イチロー、秋信守がいたこともあり、今回の6カ国にプエルトリコが加わり、計7カ国の選手がスタメンに並んでいました。

 今年の開幕ロースター(25人)には、米国以外の出身者238人が名前を連ね、全体の27・5%を占めるようになりました。国別では、最多82人のドミニカ共和国を筆頭に、ベネズエラの63人、キューバの23人と続き、日本と韓国は5位タイの8人。出身国・地域は「18」にも及んでいます。

 所属球団別では、以下の順番です。

 (1)マリナーズ=13人

 (2)ロイヤルズ=11人

 (3)ブレーブス、ドジャース、メッツ、ヤンキース=10人


 マリナーズの場合、米国人よりも多く、前出のスタメンになるのもうなずけるというわけです。メジャーの場合、日本のような外国人枠はありませんが、一応、「就労ビザ」の申請・取得には一定の目安があると言われています。もっとも、メジャー歴の長い選手は永住権や市民権を取得するケースも多く、実際の線引きはないに等しいと言っていいでしょう。

 それもすべては1947年、人種の壁を破ったジャッキー・ロビンソン(当時ブルックリン・ドジャース)の活躍からスタートしたわけです。その当時、今のように国際化されるとは、だれも予想しなかったでしょう。将来的には、MLB機構が市場開拓を目指すヨーロッパをはじめアフリカ、中近東出身の選手が増え、その結果、スタメン9人、DHを含めた10人が、すべて違う国の出身、ということがあり得るかもしれません。

 1903年に始まった米球界の最高峰を「ワールドシリーズ」と銘打ったプライドに、長い歳月を経て、現状が追い付いてきたのではないでしょうか。

【四竈衛】(ニッカンスポーツ・コム/MLBコラム「メジャー徒然日記」)