田中将大投手などが参加して始まったヤンキースのスプリング・トレーニング。キャンプインにあたって注目された一人がCC・サバシア投手の外見だ。昨年に比べかなりふっくらとしているのである。

 実はこの時期にサバシアの体型について取り上げるのは2年連続となる。昨年は激やせしているとお伝えした。見事にリバウンドしてしまったように見えるのである。

 2001年にインディアンスでメジャーデビューした当時サバシアはやせていたものの、毎シーズン10勝以上の勝ち星を積み上げるなかで、体重も毎年増えていった。2010年にはヤンキースで自己最多の21勝を挙げたが、この時体重も自己最高の317ポンド(143・8kg)を記録したのである。

 だがその後は減量に取り組みようになり、体重を減らしていった。2012年にはいとこが心臓疾患により45歳の若さで急死したことをきっかけにダイエットに拍車がかかったのである。昨年サバシアは「オフシーズンの間、自分は家族、子供達と一緒にいられるよう減量を決心した」と語っていた。

 その結果、昨年のキャンプイン当時、体重は275ポンド(124・7kg)で見違えるほどスリムになってシーズンに臨んだのである。が、結果は膝の負傷により、早々の戦線離脱を余儀なくされ、3勝4敗、防御率5・28というキャリア最悪の成績となってしまった。

 このことがサバシアを再び体重増加に向かわせたようである。今回のキャンプイン時の体重は昨年より30ポンド(約13・6kg)増の305ポンド(約138・3kg)ということだ。

 このことについてサバシアはニューヨークの地元紙、ニューヨーク・デイリーニューズに対し「2年前から体重を極端に、とても速く落としたことで、バランスが崩れた。自分の体がどう働いているかよくわかっていなかった」とし、現在の体型について「良い体重だと思う。少し強くなったと感じる。脚がかなり強くなって、マウンドを蹴れるようになっている」と効果を語っている。

 昨年ヤンキース先発陣崩壊の大きな要因となってしまったサバシア。今回の体重増加策が吉と出、シーズンを通して安定した投球を見せてくれることを願うばかりだ。