いじめが深刻な問題となっている日本。一方、MLBでもレンジャーズ傘下の若手選手の間でいじめがあったのではないかと取りざたされている。スポーツサイト、ヤフー・スポーツのコラムニスト、ジェフ・パッサン記者が22日付で伝えたもの。匿名の関係者からドミニカ共和国の警察から8人の若手選手が性的な嫌がらせを受けるビデオについて嫌疑がかけられているというのだ。

 問題のビデオは10月の終わりにビデオ系SNS、スナップチャットに投稿されたもの。10秒ほどの長さで、レンジャーズのシャツとショーツを着た犠牲者が腕を背中でつかまれ、足を縛られた状態で下半身を露出され、タオルで性的な行為をされている様子が映されていたということである。犠牲者以外に少なくとも4人の姿が映っており、彼ら全員が笑っていたという。場所はドミニカにあるレンジャーズの施設だと見られている。

 記事によればドミニカ警察は少なくとも4人の選手が起訴する見込みだということだ。その中にはレンジャーズのルーグネッド・オドーア二塁手の同名の弟と将来の正捕手として期待されているヨーヘル・ポツォが含まれているとしている。両選手とも19歳だ。

 この件はいじめに参加しなかった選手の告発によって発覚したが、いじめはこの一件だけではなくベネズエラとコロンビア出身の選手が複数回行っていたのではないかと警察は見ているとのことである。18歳以下の選手も参加していた可能性も指摘されている。

 レンジャーズはこの件について「テキサス・レンジャーズは我々のアカデミーでの事件に気づくとすぐ調査を開始しました。我々は事件をMLBとドミニカ共和国の当局に報告し、全力で協力しています。現在調査が進められているため、これ以上のコメントをしません」という声明をヤフー・スポーツに寄せた。

 またこの件についてMLBは嫌疑を受けている4人の選手を活動停止にしている。またニュースサイト、ビジネス・インサイダーに対し「この件が発覚するとすぐレンジャーズは通知しました。現在MLBのポリシーに沿ってマイナーリーグの選手による家庭内暴力、性的暴行と児童虐待について調査しています。レンジャーズとMLBは当局に対して適正に協力しています」との声明を出したということだ。

 ただ単なるいじめだけでなく、国際的な事情も関連しているかもしれない今回のこの嫌疑が適正に処置され、選手育成の環境が回復されることを望みたい。