いよいよ開幕した2017年MLBレギュラーシーズン。全国紙USAトゥデーは開幕に合わせ全チーム登録選手の年俸を公開している。

 それによると今シーズン最も年俸が高いのはドジャースのクレイトン・カーショー投手で3300万ドル。サイヤング賞を3回受賞しているカーショーは2014年に7年総額2億1500万ドルの契約を結んでおり、その4年目にあたる。2年連続で最高年俸選手となった。MLBの最高年俸は2001年にアレックス・ロドリゲス元内野手がレンジャーズと10年総額2億5200万ドルの契約を結んでから高騰した経緯がある。2000年の最高年俸選手はドジャースのケビン・ブラウン元投手の1570万ドルだったから、カーショーはブラウンの2倍以上だ。

 さらに今シーズン年俸が3000万ドル以上なのはカーショーの他にダイヤモンドバックスのザック・グレンキとレッドソックスのデイビッド・プライスの2人で、いずれも先発投手となっている。2000万ドル以上は35人いるということだ。

 平均年俸は400万ドルで、これも2000年の190万ドルから約2倍以上となり、年俸のレベル全体が底上げされてきたことがわかる。

 一方、依然チームごとの年俸総額の差は激しいままだ。トップはドジャースの2億4200万ドル、2位がヤンキースの2億154万ドル、3位がタイガースの2億ドルとなっている。2億ドルを超えているのはこの3チームだ。

 対して最も少ないのはブルワーズで6359万ドル。ドジャースの1/3以下なのである。1億ドルに届いていないチームがホワイトソックスやレッズなど7チームあった。

 ドジャースは本拠地ドジャー・スタジアムの開幕戦でパドレスと対戦し、カーショーが先発して14対3で初勝利を収めた。この試合で登録されていたパドレスの25名の選手の総年俸額はMLB最低の2962万ドルで、なんとカーショー1人の年俸よりも低かったのである。

 年俸が上がっていくことはメジャー入りを目指す選手やファンに夢を抱かせるという点においてもいいことだろう。ただこのチーム格差の是正を図っていくこともリーグの魅力向上という意味で切実だと改めて感じさせられた数字だった。