ナショナルズのブライス・ハーパー外野手とデーブ・マルティネス監督の神対応が話題となっている。

 ハーパーは強打で知られ、過去5回オールスターに選ばれ、2015年にはナ・リーグMVPに輝いたMLBを代表するスター選手だ。マルティネスは今シーズンからナショナルズの監督に就いた。そんな2人が13日に行われたメッツ戦の前に、ある女性ファンの願いをかなえたのだ。ハーパーが女性ファンの夫に夫婦にとって初めての赤ん坊を授かったことを伝える役目を果たしたのである。

 MLB公式サイトによれば、この夫婦はフロリダ州オーランドに住むウィリアムとローレンさん。ローレンさんは妊娠が判明してからどうウィリアムさんに伝えるか考えていたのだとか。そして結婚2周年の記念にナショナルズのスプリングトレーニングを見学に行くことが決まったときに、行動に出ることを決心したという。

 どう行動したかについてローレンさんは「今日、ウィル(ウィリアム)がチームの練習をのんびり見ている間に、マルティネス監督を見つけたんです。チャンスだとわかりました。忍び寄って、つかまえようと思いました」と話している。そして監督に気づいてもらうことに成功すると、夫がハーパーの大ファンであることと、妊娠のニュースを彼に伝えたい旨を話すと「コーチは信じられないぐらいにいい人で、自分を祝福してくれ、できることをやってみると話してくれたんです」のだとか。

 その後、チームがいったんロッカールームに引き上げると、監督とハーパーが夫妻のところに戻ってきて、ウィリアムさんの持つバットにハーパーがサインをし始めた。その間にローレンさんが胎児の映ったエコー写真をハーパーに密かに渡すと、サインを終えたハーパーはウィリアムスさんを見て「結婚記念日おめでとう。もう一つおめでとう」と言って写真を渡したということである。ウィリアムスさんは最初どういうことか理解できなかったようで、それから「ほんとうに?」とつぶやき、大喜びだったということだ。

 ハーパーは夫妻と記念撮影をし、さらに翌日にはツイッターで「もう一度おめでとう!自分がしてきた中でもとてもクールなできことだった。ハッピーだ」と改めて祝福のメッセージを贈っている。

 まさにファンの心をわしづかみにした神対応といえるだろう。