24日のレッドソックス戦に先発して2回1/3を6安打5失点に終わったマリナーズの岩隈久志投手。勝敗は付かなかったが、自己最短での降板となってしまった。


 が、その前の3回の先発ではいずれも6回以上を投げ、3勝を挙げている。今シーズンはここまで12勝6敗と好調だ。


 この活躍に対し、スポーツニュース・サイトのbleacher reportは26日付で「ヒサシ・イワクマ、クリス・ヤングはマリナーズが2014年急成長の縁の下の力持ちだ」という記事を掲載している。マリナーズは26日終了時点で72勝60敗と勝ち越しており、ア・リーグ西地区では3位ながらワイルドカード争いではタイガースと並んで2位争いをしているのだ。そしてその大きな要因として岩隈とヤング投手を挙げたのである。


 記事では岩隈が開幕時には中指の怪我で故障者リスト入りしていたものの、復帰後は大活躍していると指摘、「彼の防御率2.83とWHIP(投球回あたりの与四球・被安打数合計)0.98はほとんどのチームでナンバー1の地位に値する」と絶賛した。


 マリナーズには絶対的エースとしてフェリックス・ヘルナンデス投手がおり、今シーズンもここまで13勝を挙げ、WHIPは0.88と絶好調である。記事ではもしヘルナンデスと岩隈がいずれもWHIP1.0以下でシーズンを終われば、近代MLBでは2002年のレッドソックス以来3組目になるとも指摘していた。


 またヤングに関しても岩隈と同じく12勝を挙げており、防御率は3.17、WHIPも1.16と好調である。


 先発3本柱が揃えばプレーオフ争いに加われるのも当然だといえよう。ただそれでも現在はあくまでワイルドカード争いなのである。これはエンゼルスが78勝53敗で首位におり、アスレチックスも77勝54敗でエンゼルスに1ゲーム差と、2チームがマリナーズ以上に好調なためだ。マリナーズはエンゼルスに6.5ゲーム差をつけられている。


 一方でアストロズとレンジャーズはいずれも50勝台と不調をかこっている。レンジャーズのダルビッシュ有投手が今シーズンの復帰見送りが示唆されるなどすでにこの2チームはシーズン終了といった状態だ。それだけにマリナーズとしては取りこぼしをなくしたいところである。


 岩隈は2012年にマリナーズ入りしたが、過去2年一度もプレーオフには出場できていない。ぜひこのまま好調を維持し、自身初、チームとしても2001年以来となるプレーオフに進んでもらいたいものだ。