ヤンキース田中将大投手(26)が、オープン戦初失点にも手応えをつかんだ。打たれることも、想定内だった。カーブを2球続けたり、首を振って速球で押したり…。オープン戦ならではのテストを着々とこなした。その結果、3戦目で初めて失点し、本塁打も浴びた。4回2/3、59球を投げて4安打3失点(自責2)1四球7奪三振。それでも収穫は十分だった。「気持ち的な部分だったり、試合に投げてるという感じが今日はしました」。調整重視の過去2戦と違い、今回は対戦に段階を進めた。

 心身のギアチェンジも、実戦レベルに近づいた。4回表、4番メイベリーにソロ本塁打を浴びた直後、アクセルを踏んだ。後続をキッチリと連続三振。「力を入れて投球した数が多かった。力を入れて投げるという部分は増えてきています」。最速93マイル(約150キロ)をマークし、7奪三振。昨季終盤から取り組むツーシームの新利用法の効果もあり、球数も理想的なペースで収まるなど、ほぼ文句なしの内容だった。

 次回は、中5日で31日のツインズ戦またはマイナーの試合に登板する見込み。「真ん中に集まることが多かった。打たれた球はすべて、打たれてしゃあないなという球。課題は明確ですから」。メジャー2年目で、初の開幕投手に内定している。4月6日の「大役」へ向けて、田中の準備が最終段階へ入った。【四竈衛】