マーリンズのイチロー外野手(41)が、オリオールズ戦に代打で出場し、中前打を放った。これでメジャー通算2876安打とし、通算511本塁打の強打者メル・オット(元ニューヨーク・ジャイアンツ)に並ぶ大リーグ歴代41位タイに浮上した。

 5-2と3点リードの8回裏2死。相手は左腕マティスだった。もともと左投手を得意にする上に、過去の対戦成績は6打数3安打と好相性だ。ジェニングズ監督はそのデータを把握した上で、「彼はどんな相手でも打てるから」と起用理由を説明した。

 もっとも、15年間のメジャー生活でも、代打を告げられた後、相手ベンチがイチロー対策として左腕に交代することはあっても、最初から左腕相手の代打は今季初で、過去にもあまりないケース。それでも、イチローは「(対戦の)数は少ないけど見てるからねえ、たくさん。目の前でとか、ダッグアウトからも、テレビでもね」。ア・リーグ在籍時に知り尽くした相手のスライダーをたたいて、あっさりと二遊間をゴロで抜いた。マ軍も快勝し、6カードぶりに勝ち越すなど、ようやく低迷ムードから脱出できそうな気配になってきた。(マイアミ=四竈衛)